メーカー研究職として働く

化学メーカー研究職2年目のこめだんが、メーカー研究職の実態、電池の知識、本の感想など幅広くお伝えするブログです。

理系就活生必見!良いエントリーシートの3箇条 〜大手化学メーカー志望者向け〜

 

こんにちは。こめだんです。

 

就活生が一番初めにぶち当たる悩み。そう、エントリーシートです。

 

本日はエントリーシートの書き方についてお話ししたいと思います。

 

私が就活をしたのは3年前ですが、大手化学メーカー20社について、エントリーシートの通過率は90%でした。

 

当時の私は論文も出しておらず、研究者としての実績はほぼ皆無でしたが、就活で困ることは全くありませんでした。

 

というのも、私が就活のターゲットを大手化学メーカーに絞り、内定を勝ち取るための戦略を正しく定めていたからだと思います。

 

そんな私が、自分の就活をあらためて振り返り、大手化学メーカー志望者向けにエントリーシートを書く上で抑えるべき3箇条についてお話したいと思います。

 

お付き合いいただければ幸いです。

 

 

 

 

 

 エントリーシートは超重要!

 

「あなたが学生時代に頑張ったことはなんですか?」

「あなたの強みはなんですか?」

 

エントリーシートによくある質問です。

この質問に対して、自分の経験をなんとなく書き連ね、期限ギリギリまで悩んだ挙げ句、不安を抱えたまま提出する人が大半だと思います。

 

しかし、就活はこのエントリーシートの質によってかなり差がつきます

というのも、書類審査における合否の基準は、大手化学メーカーであればどこも同じだからです。

そのため、良いエントリーシートは全社合格悪いエントリーシートは全社不合格となってしまうのです。

 

あなたは自信を持って「俺のエントリーシートは全社合格だ!」と言えますか?

 

私は特に優秀な研究者ではありませんが、就活に関しては当時から自信がありました。

エントリーシートに求められることは、あなたが研究者として優秀かどうかではないと気づいていたからです。

 

 

3年前、私は化学/バイオ系大学院の修士として就活を行いました。

私は安定志向の人間だったため、就活のターゲットを大手化学メーカーに絞り、内定を勝ち取るための戦略を自分なりに定めました。

そして誰もが知っている大手化学・化粧品・食品メーカーばかり20社にエントリーシートを提出しました。

 

結果、20社のうち18社について書類審査を通過しました。

(落ちた2社は研究のマッチングを重要視するため、エントリーシートとは無関係)

 

 

 

そんな私が、自分の就活をあらためて振り返り、大手化学メーカー志望者向けにエントリーシートを書く上で抑えるべき3ポイントについてお話したいと思います。

 

 

 

 エントリーシートの目的は?

まず、エントリーシートを出す目的とは何でしょうか。

こと大手化学メーカーに関しては、私はこう考えています。

 

 

「この人となら一緒に働きたい」と思わせる

 

 

こと大手化学メーカーについては、この視点がとても大事です。

 

プログラマーのような個人単位の作業が仕事となる場合、個人の成果はそのまま会社の成果に直結します。

しかし、大手化学メーカーにおける研究は、個人単位ではなく、チーム単位で行います。

そのため、研究成果はチームで出すものと認識されています。

 

そんな環境で、あなたがチームの一員に迎えてもらうためには、「この人となら一緒に働きたい」とまず審査官に思わせる必要があるのです。

 

 

良いエントリーシートの3箇条

 

目的が明確になったところで、次にその目的を達成するためにエントリーシートに盛り込むべき3ポイントをお話します。

 

 

  1. あなたの”オリジナル”な要素は?―オンリーワンかナンバーワン
  2. 礼儀を守っているか?―エントリーシートの型を守る
  3. 会社に合っているか?ーアピールすべきは協調性

 

 

すでにエントリーシートを書き上げている人は、そのエントリーシートが上の3ポイントを満たしているかどうか確認してみて下さい。

 

それでは詳しく説明していきます。

 

 

1.あなたの”オリジナル”な要素は?―オンリーワンかナンバーワン

 

1つ目は、あなたの”オリジナル“な要素を盛り込むことです。

 

審査官は何千通ものエントリーシートの中に目を通さなければなりません。

その中から、他でもないあなたを選んでもらうには、あなたの”オリジナル”な要素が必要です。

“オリジナル”というのは簡単にいうとこうです。

 

 

オリジナル = オンリーワンかナンバーワン

 

オンリーワン 

 

オンリーワンはあなたを表すのに最も適した材料です。

最も書きやすいオンリーワンは、経験です。

経験はできるだけ具体的に書いて下さい。

 

 

「テニスサークル「パパイヤ」のキャプテンを務め、大会優勝に向けて皆で練習を積み重ねました」

 

これでは、オンリーワンとは言えません。

あなたがテニスサークルのキャプテンとして自分だけが経験したことは何でしょうか。

自分の経験をもう一度振り返って下さい。

 

「テニスサークル「パパイヤ」のキャプテンを務め、

実力向上のために「ボティビルダーへの道」なるライングループを作って、皆が家で毎日筋トレ状況をし報告し合う環境を作りました

 

これは想像上の一例に過ぎませんが、

具体的な経験を描き、あなたの輪郭をくっきりと浮かび上がらせることで、審査官はあなたのことをもっと知りたいと思うようになります。

 

また、固有名詞を入れることは審査官にあなたを印象づける簡単かつ効果的な方法です。

誰かがあなたにつけてくれたあだ名を入れてみてもいいかもしれません。

 

 

 

ナンバーワン

ナンバーワンはオンリーワンと同じ位のインパクトがあります。

小さな世界のナンバーワンで構いません。

大きな世界のナンバーツーより、小さな世界のナンバーワンです。

 

研究というのは、ナンバーワンにのみ意味があるといっても過言ではありません。

わざわざナンバーツーのものを使う理由が無いからです。

 

 

例えばあなたの研究をPRする場合であれば、

 

「私の開発した〇〇は世界ナンバーツーの性能です」

 

と書くより、

 

「私の開発した〇〇は、✗✗を材料に用いたものとしては世界ナンバーワンの性能です」

 

と、自分がナンバーワンになれる世界を作りましょう。

 

 

その世界ではあなたが最も優れた研究者です。

審査官もナンバーワンの研究を行うあなたに興味を持つに違いありません。

 

 

 2. 礼儀を守っているか?―エントリーシートの型を守る

 

礼儀は社会に出て働く上で最低限のマナーです。

礼儀のなっていない人と一緒に働きたいと思う人はいません。

 

そして、エントリーシートにおける礼儀とは、型を守ることです。

型を守ることで、自分の主張を相手に齟齬なく伝えることができます。

 

エントリーシートの型=結論→根拠→結論

(※根拠=課題設定→解決手段→結果)

 

 

最初と最後に、結論を必ず述べて下さい。

読み手が結論を探さないといけないエントリーシートは、その時点で不合格です。

 

 

次に、結論に対する根拠を、「課題設定→解決手段→結果」の順で述べて下さい。

 

この型を守ることは、審査官があなたの主張を正しく理解することに加えて、あなたの問題解決能力や論理的思考力を示すことにもつながります。

 

  • 結論に対して適切に問題が設定され、正しい解決方法がとられているのか
  • 文と文がちゃんと論理的につながっているのか

 

は、あなたのエントリーシートを読めば一目瞭然だからです。

 

つまり、この型を守ってさえいれば、わざわざ「私の強みは問題解決能力です」「論理的思考力です」などと言う必要はありません。

 

ぜひこの型を意識してエントリーシートを書いてみて下さい。

 

 

3. 会社に合っているか?ーアピールすべきは協調性

 

人それぞれ違った強みを持ち、それをアピールすることは大事です。

ですが、もしあなたが大手化学メーカーを志望するなら、確実に抑えておいた方がいい要素があります。

 

 

それは、協調性です。

 

 

先程も述べましたが、化学メーカーにおける研究は、個人単位ではなく、チーム単位で行います。

 

そして多くの社員を抱える大手メーカーほど、協調性が重要視される傾向にあります。

 

研究室という、個人主義の色が強い環境にいると、それを見落としてしまうことが多いです。

 

 

例をあげます。

 

「テニスサークル全体の実力向上のため、練習場所の確保、メンバー集め、練習メニュー決めを行った」

というエピソードがあった時、

 

「全て一人で頑張りました」

 

というのと、

 

「メンバーで分担しました」

 

というのはどちらがエントリーシートに書く内容として正しいでしょうか。

 

 

正解は、圧倒的に「メンバーで分担しました」の方です。

 

 

というのも、「全て一人で頑張りました」というのは、協調性に欠ける人物と思われてしまう場合が多いです。

 

そして、そのように認識されることは大手化学メーカーの就活においては致命傷です。

 

 

「テニス上達のため、10個以上のサークルを一人で渡り歩き、のべ100人以上の相手と試合をしました」

 

「テニス上達のため、5人の練習グループを作り定期的に練習会を開催しました」

 

どちらのエピソードが良いでしょうか。

 

 

上のエピソードも自主性とチャレンジ精神を伝える良いエピソードです。

他業界向けのエントリーシートに書くのであれば好ましい内容だと思います。

しかし、大手化学メーカーのエントリーシートに書く内容として優れているのは、下のエピソードなのです。

 

 

このようなエピソードを書くコツをお教えします。

協調性といっても、人数は少なくて大丈夫です

 

私は友達が少なかったので、5人のグループにまつわるエピソードを書きました。

それでもエントリーシートでは落ちませんでした。

また、書類審査後の面接でも「人数が少ないね」などと言われることはなかったです。

 

数人のグループなら、誰しも一生に一度くらいは協調性を発揮したエピソードがあるのではないでしょうか。

 

 

まとめ

 

以上エントリーシートに書くべき3ポイントについてお話ししました。

 

大手化学メーカーならではのポイントも盛り込みましたので、ぜひ参考にしてもらえれば幸いです。

自己紹介 〜メーカー研究職が副業としてブログを始めた理由3つ〜

初めまして。アクセスいただき、ありがとうございます。

 

こめだんと申します。よろしくお願いします。

 

この記事では以下のことについてお話しします。

 

 

お付き合いいただけると幸いです。

 

 

自己紹介

名前:こめだん

年齢:20代後半

職業:研究職(化学メーカー)

専門:有機×バイオ(学士、修士)→リチウムイオン電池(企業)

居住地:東京(生まれ〜修士)→岡山(就職)

 

 

ブログを始めたきっかけ            

私が副業としてブログを始めようと思ったきっかけは以下の通りです。

 

  1. 本業以外の収入源を作る
  2. メーカー研究職としての自分の能力を高める
  3. 文を書くのが好き

 

それでは順々に説明していきます。

 

1. 本業以外の収入源を作る

 

これは、今の会社の給料では暮らしていけない、という意味ではありません。

むしろ、恵まれた職場環境のホワイト化学メーカーだと思います。

 

「本業の収入で十分なら、さらに副業で稼ぐ必要はないのでは?」

 

それでも私は本業以外の収入源が必要だと思っています。

その理由は、将来的に下記のようなリスクがあるからです。

 

  • メーカーでの人員整理で、まず切られるのは研究職
  • 40歳を過ぎて待っているのは激務か退屈だけ?

 

この2つのリスクについて説明したいと思います。

 

メーカーでの人員整理で、まず切られるのは研究職

メーカーにおいて、会社経営が赤字となり、誰かをリストラしなければいけない状況になったとします。

そんな時、まず最初に切られてしまうのは誰でしょうか 

 

 

 

それは、研究職です。

 

研究職は、今から10年先や20年先の利益を目指すための職種であり、会社が長期的に利益を存続していくためにはなくてはならない職種です。

 

しかし、このコロナ渦がもたらした利益減少という目先の危機に対しては、研究がもたらす長期的な利益を減らしてでも対処する必要があります。

 

「今回のコロナ騒ぎで、リストラまではいかなくても、製造への異動を命じられたり、研究予算が大幅に減らされたり、って噂を聞いたことがある」

 

メーカー研究職は決して安定した職種ではない、ということをコロナ渦を通じて強く感じました。

 

 

このようなリスクは常に存在しています。

 

  • もしも不祥事によって会社の信用が失われ、製品が売れなくなったら・・・
  • もしも地震で工場が潰れ、製品が作れなくなったら・・・

 

このような場合に最初に切られるのは、研究職です。

 

そんな事態に陥ったときも、自分の生活を守るために、新たな収入源が欲しいと考えています。

 

 

40歳を過ぎて待っているのは激務か退屈だけ?

皆さんご存知の通り、日系企業の多くは年功序列制度であり、それはメーカー研究職でも同じです。

 

そして、働き盛りの25~40歳の間は、昇進スピードの差はあれど、概ね全員が研究職として働き続けることができます。

 

しかし、40歳を過ぎると、概ね2つのルートに分岐します。

 

  1. 40歳までに優秀な実績を残した人は、マネージャーとして研究を取り仕切る管理職に回るのが一般的です。非常にやりがいのある仕事ですが、責任は重く、激務である場合が多いです。
  2. 40歳までに実績を残せなかった人は、設備管理などのいわば裏方仕事に回ることが多いです。研究活動を行う上で、なくてはならない仕事ではありますが、仕事内容としては退屈です。

 

今、私は両方のタイプの上司の仕事を近くで見ていますが、正直どちらにもなりたくありません。激務も退屈もゴメンです。

 

もちろん研究は好きですが、それと同じくらいプライベートの時間に小説を読んだり、スポーツをすることも好きなんです。

 

 

今私が希望しているのは、40歳以降もワークライフバランスを維持しつつ研究職として働くことです。

 

そのような希望は持っていますが、たとえその希望が却下されたとしても、私は家庭を守るためにその決定に従わなければならないでしょう。

 

管理職として、激務または退屈な仕事生活を不本意ながら送ることになるかもしれません。

 

 

しかし、もし私にもう一つ収入源があったとしたらどうでしょう。

 

  • 研究職を続けたい、という希望を強く主張できる
  • 多少給料が下がっても専門職として雇ってくれる会社に転職できる

 

やりたい仕事と収入を両立するための選択肢が広がります。

 

また、私の中の「研究職として働きたい」という希望もこれから歳を取るにつれて変化していくかもしれません。

そのような場合も、本業以外の収入源を持っておくことは、働き方の選択肢を広げることにつながると思います。

 

以上の理由から、私は本業以外の収入源が欲しい、と考えています。

 

 

2. メーカー研究職としての自分の能力を高める

 

ブログを始めようと思った2つ目の理由は、ブログ×研究による相乗効果を期待したからです。

 

論文やビジネス本をただ読んで知識を得ただけでは意味がありません。これはただの自己満足です。

 

重要なのは、そこで得た知識を自分の研究にどう生かすかを考え、知恵として身に付けることです。

 

そして知恵を身につける最も効果的な手段こそが「アウトプット」です。

 

ブログによるアウトプットでは、以下のような過程があります。

 

  • 人にわかるように自分の考えや学んだことを文章にする
  • 記事に対する相手のコメントを吟味する

 

この2つの過程は、知識さえあればうまくいく、というわけではありません。

知識を元に考えることをしなければうまくいきません。

考えることで、知識が知恵に昇華されるのです。

 

(この部分の説明については、「やるべきことが見えてくる研究者の仕事術」という本に詳しく述べられています)

 

また本書では、

ブログを書くことで、

 

「アウトプットを原則としたインプット」

 

が身につくと述べられています。

 

この心構えは、製品化(=アウトプット)を目指して研究を行う、メーカー研究職に最も必要な能力です。

 

以上の理由から、私はブログによるアウトプットがメーカー研究職としての能力向上に役立つと考えています。

 

 

3. 文を書くのが好き

 

3つ目の理由は、私が文を書くのが好きということです。

 

子供の頃から、私は本を読むのが好きでした。

 

ですが、作文はあまり得意ではなかったため、すすんで文を書くことはありませんでした。

 

それから月日が経ち、高校・大学を卒業し、社会人として半年働いた頃に、読書メーターというアプリを始めました。

 

読書メーター:読んだ本を記録して読書量を管理したり、日本中の読書家と本を通じたコミュニケーションができるサービス

 

私が読書メーターを始めたのは、好きな本を自分の中で閉じ込めておくのではなく、

 

  • 読んだ時の感情を人と共有したい
  • どうしてこの本が好きなのかをちゃんと言葉にして伝えたい

 

と思ったからです。

 

読書メーターへの感想の投稿は今でも続けており、自分の感想文にいいねやコメントをもらえると嬉しくなります

 

この読書メーターを通じて、自分は本を読むのも好きだが、書くことも好きだ、ということに気づきました。

 

それから、思い立って小説投稿サイトで稚拙な短編をいくつか投稿したりもしました。

 

 

以上の経験から、「文を書く」副業であるブログがやりたい、と思いました。

 

 

 

以上の3つが、ブログを始めようと思ったきっかけになります。

 

 

 

このブログで扱う内容

現時点では、以下のような内容を書く予定です。

 

研究

 ・電池の基礎知識、関連ニュース

  ・企業の研究職とは

  ・研究職に役立つ仕事術

・本の感想

 ・小説

 ・ビジネス本

 ・自己啓発本

・雑記

 

 

まずは継続が第一だと考えているので、ここに書いていないことでも自分が書きたいと思ったことを取り上げていきたいと思います。

 

 

 

それでは長くなりましたが、これからよろしくお願いします!